登記されていない不動産を探す

相続財産の探し方 未登記の不動産

稀に、登記が一切されておらず、未登記となっている不動産があります。未登記の不動産は、登記が済んだことを証明する「登記完了証」といったものがないため探すのが非常に困難です。
しかし、まったく方法がないというわけではありません。被相続人が所有していた以上、なにかしらの痕跡が必ず残されているのです。
では、登記されていない不動産というのは、どのように探せば良いのでしょうか?

 

市区町村役場の固定資産課税台帳

未登記となっている不動産を探す場合、まずは被相続人が住んでいる市区町村役場(東京の場合は東京都主税局)や、被相続人と所縁のある土地の市区町村役場へ行き、「固定資産課税台帳」を調べてみましょう。これは名寄せ帳とも呼ばれるもので、ここには市区町村が管轄している地域にある不動産の所有者がわかるようになっています。

 

固定資産税というのは、たとえ不動産が未登記になっていたとしても、所有者に対して必ずかかってきますので、これがきっかけとなり不動産が見つかる場合もあります。

 

固定資産税の納税通知書を探してみる

固定資産課税台帳では、その地域にある不動産しか調べることができませんが、固定資産の納税通知書を探すのであれば、地域に関係なく調査をすることが可能といえます。

 

というのも、固定資産の納税通知というのは、どこにある不動産であっても必ず所有者に対して発送されることになります。送られてきた納税通知書を見つけることができれば、そこには対象となる不動産の地番や家屋番号といった情報が記載されていますので、未登記の不動産であったとしても容易に見つけることが可能です。

 

なお、固定資産税の納税通知書は1年に1回、6月ころに送られてきますので、通知書がどうしても見つからなかった場合であっても、翌年にはまた送られてきます。ただし、固定資産税というものは、その年の1月1日の所有者に対して通知されますので、亡くなった年の1月1日以降から、亡くなった日までの間に被相続人が取得した不動産については、納税通知書ではすぐに見つからないこともあります。このような場合は、亡くなった翌年に納税通知書が送られてくることになりますので、注意しておくようにしましょう。