寄与分とは 寄与分はどうやって計算する?
寄与分とは、被相続人への貢献度に応じて、本来定められている相続分(法定相続分)以上の財産を受け取ることが認められる制度をいいます。
ここでいう貢献というのは、財産形成への貢献をいい、被相続人の財産の維持や増加にその人物がどれだけ貢献したかによって、寄与分の金額が算出されることになっています。
なお、寄与分についての最終的な判断は裁判所が下すことになりますので、相続人であれば誰でも寄与分が認められるわけではない、ということをよく覚えておきましょう。
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寄与分は被相続人の事業へ労働力の提供や運用資金の援助など、特別な貢献があった際に認められます。
→寄与分はどういう条件で認めらるのか?
寄与分の計算の仕方
寄与分の発生が認められたとなれば、まずはすべての相続財産から寄与分額だけを差し引くことになります。その後、残った相続財産については、それぞれの相続人へ相続されることになります。
つまり、寄与分が認められると、貢献した者に対して寄与に相当する金額が与えられ、かつ、貢献した者がもとから持っている相続分についても、そのまま相続することができるというわけです。
協議がまとまらない場合は裁判所へ
とはいえ、寄与分の算定については、これといって目安になる基準がないため、簡単に算出できるものではありません。通常であれば、相続人同士の協議にて決められることになるのですが、基準が曖昧なためか、協議はなかなかまとまらないことがほとんどです。
こういった場合、寄与分を求めている者が家庭裁判所での調停手続き、もしくは審判の申立てをし、最終的な判断は裁判所にゆだねられることになります。
協議を専門家にまとめてもらう方法も
なぜ、相続人同士の協議はまとまらないことが多いといえるのか?その理由としては、私情がどうしても入ってしまうことと、専門知識を持つ者がいないことなどが挙げられます。
そこで、専門家に間に入ってもらうことによって、私情のない第三者目線での判断をしてもらい、さらに専門知識も有しているため、より良い方向へと協議を導くことができるといえます。
特に、寄与分については協議の争点になることが多いため、可能であるならば専門家に依頼をしましょう。
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